この曲「ワン・ナイト・イン・バンコク」をはじめ、この作品の大きな見どころは、ABBAのベニー・アンダーソン(66)、ビョルン・ウルヴァース(68)による楽曲の数々。特にフレディには、低音から高音まで振れ幅が大きい楽曲が与えられている。
「フレディのナンバーは高ぶったり、沈んだりする彼の尋常じゃない精神状態を表しています。低いメロディーは彼の言葉、高いところは彼の叫び。心の揺れを演技で表現できる人はいっぱいいますが、僕はそれを歌で表現したいです」
ミュージカルを作る夢
小学3年で作曲を始めた天才肌。年子の3人兄妹の真ん中で、共働き家庭に育った。「親に自分の思いを伝えたいんだけれど、うまく伝えられない子供でした。でも音楽は感情を伝えたり、実感させてくれる。とても興味が湧いてピアノに向き合い続けました。両親は僕を愛してくれましたが(笑)、どこか寂しかったんですね。ちょっとフレディに重なるところがあるかもしれない」