そしてもうひとつ。徹底した地域密着の経営姿勢も強さの秘密だ。「この本店、2000年に建て替えたんですが、当初、事務所機能を含むビルにする計画だったんです。ところが常連さんたちが『近代的な喫茶店なんかアカン!』と猛反対。計画を白紙に戻し、今の町家形態に変更したんです」と笑う。
2000年からは全国展開も加速化。東京都、札幌市、横浜市など5都市に7店舗を開業した。「各地で地域密着を強めたい」と国本さん。顧客愛と地元愛重視のビジネスに不況は関係ないようだ。(文:岡田敏一/撮影:恵守乾/SANKEI EXPRESS)
■イノダコーヒ本店 京都市中京区堺町通三条下ル道祐町140番地、(電)075・221・0507。代表的なメニューは、看板コーヒー「アラビアの真珠」が500円。「京の朝食」が1200円。ビーフカツサンドは1730円。フレンチトーストが530円。イタリアンが800円。あんみつ豆が660円。ケーキセットが880円。営業時間は午前7時~午後8時。無休。京都市内には本店のほか、5支店がある。