【京都うまいものめぐり】
≪ミルク、砂糖を入れて供する≫
砂糖とミルクが入った状態でコーヒーを提供するユニークなスタイルで知られ「京都の朝はイノダに行かないと始まらない」と言われるほど地元で圧倒的に支持される老舗喫茶店チェーンがイノダコーヒだ。噂を聞きつけ、休日には観光客が列を作るなど、いまや京都を代表する観光スポットでもある。
1947年にコーヒー店を始めて以来、着実に地盤を固め、スターバックスコーヒーやタリーズコーヒーといった欧米スタイルのカフェの出店攻勢にも全く動じない圧倒的な強さと存在感を発揮している。その強さの秘密にも迫ってみた。
京都市営地下鉄の烏丸御池(からすまおいけ)駅から東に徒歩5分。週末は観光客でにぎわう堺町通沿いにイノダコーヒ本店がある。外観はレトロなたたずまいの町家だが、中はシックなサロン風の作り。
全205席の広々した空間は開店直後から地元の常連さんたちで大にぎわいだ。4月のお花見シーズンは1日約1000人が訪れるという。