ウエーターやウエートレスはホールだけで約20人。さらに男性も女性も全員ちょうネクタイを着用するなど正装で接客に臨む。国本さんは「ホテルに負けないきめ細やかで自然体の接客サービスもうちの強みです」と胸を張る。機敏に動き回る彼らの接客には無駄がなく心地よい。
1995年10月にスターバックスコーヒージャパンが設立されて以来、日本でも米国スタイルのスタバやタリーズが猛烈な勢いで店舗網を広げ、旧来型の街の喫茶店を駆逐したが、全く動じなかった。強さの秘訣は-。
「社内でも対策の必要性を訴える声は出ましたが、結局、全く異なる業態であり追随の必要なしとの結論に至りました。向こうはセルフサービスでうちはフルサービス。主要顧客層もかぶらない。それなら接客サービスのさらなる強化で乗り切れる」(国本さん)
徹底した地域密着
さらに「むしろ若い世代にコーヒーを楽しむ習慣を広めてくれる存在だと歓迎することにしました。彼らが年齢を重ねれば、ゆったりできるうちのような店の主要顧客になってくれますからね」と発想を変えた。