そうなると、親は子どもを何とか有名大に進学させたいと思うようになる。医師を目指すという道もあるが、国公立大医学部は東京大や京都大の理系に匹敵するほど難関だ。そういった大学・学部に合格するためには、有名大進学に実績が高い中高一貫校への進学が近道ということになる。
東京大合格者ランキング(http://president.jp/articles/-/20955)を見ても分かるように、国立・私立の中高一貫校は、23年連続で東大合格者のトップ10を占めている。最初から子どもを東京大に進学させようと考える親は少数派だろうが、最難関の東京大に合格させられる教育力がある学校なら、子どもの志望校すべてに対応できると考えられるのだ。
こう考えて、中高一貫校を目指す人が多くなるが、当然ながら経済的な問題が生じる。中高一貫校の学費は6年間で500万円はかかる。中学入試突破のための塾代と合わせると、少なくとも800万円は必要だろう。大学の学費も4年間で国公立大なら全学部とも240万円ぐらいだが、私立大になると学部によって大きな差がある(表参照)。医学部だと6年間で3000万円を超えるが、文系だと450万円ほど。理工系だと大学院修士課程進学が当たり前になってきているので。それを含めて平均で850万円は必要だろう。ただ、学生時代に海外研修などに行くとなると、さらに資金が必要だ。