自動車各社の労働組合が参加する自動車総連の相原康伸会長は8日、記者会見し、2017年春闘について「今年の春闘で成果をあげた底上げと格差是正の流れを大事にしたい」と語り、従業員の基本給を一律に引き上げるベースアップ(ベア)を4年連続で求めていく考えを明らかにした。
また、賃上げ幅など要求基準に関しては「どう表現するかはまだまだ議論が必要」と述べ、言及は避けた。
だが、昨年に比べ為替市場での円高進行や英国の欧州連合(EU)離脱など国際情勢が大きく動いていることから「不確実性の高まりについても検討する必要がある」と指摘。16年春闘で掲げた「ベア月額3000円以上」という統一要求水準を上回るのは難しいとの見方を示した。
自動車総連は8日から東京都内で定期大会を開催し、9日まで今後の活動方針などを議論する。