客車は一等車に相当する「コンフォート1」と二等車の「コンフォート2」の2クラス制で、コンフォート1は通路を挟んで1席+2席、コンフォート2は2席+2席、シートピッチにもかなり差がある。さらにコンフォート1はシートがリクライニングできたりフットレストもあり、その快適度合いの差は飛行機で例えるならエコノミークラスとプレミアムエコノミークラス以上はありそうだ。そのうえコンフォート1は時間帯によって朝食、軽食、ランチ、ディナーがサービスされる。私は迷わずコンフォート1を購入しようと思いきや、なんと満席ではないか。日本でいえば新幹線通勤にあたるのだろうか。私が乗車した時間帯は国境を超えての通勤客が多いそうで、嬉しかったはずの“電車で気軽に外国”へ通勤できる距離感が恨めしい。
ちなみに昼食と夕食にはワインやビールもつくとか。さすがヨーロッパ。
私は“満員の二等車の通路側”という、乗り鉄にはあまり好ましくないシートにやむなく乗り込んだ。
■取材協力:ベルギー・フランダース政府観光局
■江藤詩文(えとう・しふみ) 旅のあるライフスタイルを愛するフリーライター。スローな時間の流れを楽しむ鉄道、その土地の風土や人に育まれた食、歴史に裏打ちされた文化などを体感するラグジュアリーな旅のスタイルを提案。趣味は、旅や食に関する本を集めることと民族衣装によるコスプレ。現在、朝日新聞デジタルで旅コラム「世界美食紀行」を連載中。ブログはこちら