相続した分で、住宅ローンの繰上げ返済を行うか、投資に回すか、それとも欲しかった新車を買い替えるか、思案中である。
そんな一見、どこにでもありそうな“余裕のある”Aさん家族を襲ったのは、病気というリスクだった。半年後、会社の人間ドックで大腸がんが見つかったのである。
重くのしかかったのは、治療費より○○費
ちょうど、会社で大きなプロジェクトリーダーを任された直後のことで、なんとか治療と仕事の両立を図れないものかと主治医や上司とも相談したが、結局、治療を優先することになり、Aさんは一時休職することになった。
その間、加入している健康保険から給料の2/3程度の傷病手当金を受け取ることはできたものの、翌年の年収は3割減少してしまった。Aさんは、罹患後の家計の現状について、次のように語る。