“年収は住むところで決まる”って本当か? 港区と足立区で3倍近い所得格差 (4/6ページ)

2016.1.11 17:08

図1 イノベーティブ職の割合(2010年)

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 実際、東京はきわだって所得水準が高い。2012年の東京都の平均所得水準は410万円で、2位の神奈川県(370万円)や3位の愛知県(341万円)と比べ頭ひとつ抜き出ている。東京23区の平均所得水準は、東京都の平均をさらに上回る429万円。全国平均(321万円)を3割以上上回る。

 図2に2012年度の所得水準データをまとめたが、全国1742市区町村のうち、高所得水準トップ10をみても、東京23区圧勝の感がある。4位に兵庫県の芦屋市、9位に東京都の武蔵野市が顔を出すものの、他は東京23区の揃い踏みだ。ちなみに、23区最下位の足立区は、大阪市(315万円)や札幌市(298万円)よりも所得水準が高い。

 都心部はさらに先のステージへ

 そんな東京23区の中でも、港区の所得水準は突出して高い。先に紹介したように2012年は904万円。リーマンショック前の2008年には1127万円にのぼっていた。詳しくは、拙著『23区格差』をご覧いただきたいが、結論だけをいうと、地価も家賃も生活コストも高い港区で、これを支払うことができる高額所得者が増加を続けたという「富の集中」がもたらした結果である。

そして、港区に流入してきた高額所得者たちを突き動かした最大の動機は…

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