4.常に自分中心
「1」~「3」のタイプの上司と、あなたのどちらに問題があるのかといえば、それはケースバイケースであり、断言はできない。双方に何らかの問題があるのだろうが、はっきり言えることがある。「1」~「3」の上司は常に自分中心で物事を考え、部下を思うがままに動かしておきたい、という願望がかなり強い。上司なら、誰もが持つ願望かもしれないが、それが強すぎるのだ。だからこそ、部下が意のままに動かないと、否定し続けたりするのだ。こういう上司から信用されたところで、あまり意味がない。だからこそ、深入りしないほうがいいと強く言いたい。時間の無駄だから。
最後に。会社員をしていく以上、上司の存在は重要だ。通常、人事評価をするのは上司である。その評価によって昇格も、他部署への異動なども、決まることが多い。異動後も、前の部署で上司がつけた評価は何らかの形で残る。新しい上司にもその評価は耳に入る。会社員は、上司からは逃げられないのだ。しかし、深入りをしないほうがいい上司もいるし、縁を切ったほうがいいと思える上司もいる。そんな時の判断材料にしてもらいたい、上司を大切にしつつも、見据えるところは的確に捉え、損をしない生き方をしてほしい。
文/吉田典史
ジャーナリスト。主に経営・社会分野で記事や本を書く。著書に「封印された震災死」(世界文化社)、「震災死」「あの日、負け組社員になった…」(ダイヤモンド社)、「非正社員から正社員になる!」(光文社)、「悶える職場 あなたの職場に潜む「狂気」を抉る」(光文社)など、多数。近著に「会社で落ちこぼれる人の口ぐせ 抜群に出世する人の口ぐせ」(KADOKAWA/中経出版)も好評発売中。