静岡県出身の名倉健治さん(34)が農業に就くために長野県高山村に移り住んで5年。昨年研修期間を終えて、農家として独り立ちしました。今年は2度目の収穫に挑みます。
「とにかくシャキシャキしていてさわやかでびっくりしました」。初めて高山のリンゴを食べたときの感動が栽培を始めるきっかけでした。村内の畑を約80アール借り、ツガルやサンふじなど6種類を栽培。8月の収穫に向けて今は味を決める剪定(せんてい)作業が行われています。「植物が持つホルモンの力」をいかした剪定、草を長く育てて雑草からの養分を蓄えさせるなど自然の力を最大限生かします。
日当たりのよい斜面で雨が少なく、気温差もあって栽培に適した土地です。ただ、農家の高齢化に加え、長年の肥料頼みの栽培から抜け出せず、本来のおいしさを十分引き出せていないのではと感じてきました。
手探り状態だった1年目、名倉さんのリンゴは実がしまっておいしく感じられました。直売所やスーパー、個人販売も受け付けていますが、新しい木で安定した味の収穫ができるまで、15年かかるといいます。夏の天気にも左右されます。名倉さんがめざす「生命力あふれるリンゴ」までには、まだまだ長い道のりが控えています。
<プロフィル>
おかもと・ゆき 長野県出身、信越放送からフリーへ。現在はシンポジウム、司会、講師など。
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