「くぐることができると幸せになる」と言われる鳥居があります。え、くぐるだけで? と甘く考えてはいけません。まるで映画のミニチュアセットのような小さな鳥居なんです。
鳥居があるのは広島県竹原市忠海町、標高266メートルの黒滝山。そう、マッサンこと故竹鶴政孝氏の故郷のシンボルとして愛されている山です。途中、岩肌に観音像が掘られるこの山はミニ西国三十三カ所霊場として、古くから信仰の対象でもありました。マッサンも留学前、ここで物思いにふけったとか。中腹からの登山道から約30分で頂上へ到着する登りやすいコースには「腕立て伏せ」「垂直跳び」などその場での運動を指令する看板がいくつもあります。
さて、「幸福の鳥居」に戻ります。鳥居があるのは山の中腹。くぐる部分のサイズは約30センチ四方。くぐり方は自由でタブーはありません。頭からでも足からでも、とにかくくぐればOKです。私も地面をはうように頭を入れ、肩は斜めと試行錯誤の末、何とかくぐり抜けることができました。
ところで、この鳥居、「昭和34年1月建立」という碑がある以外、正確な情報がありません。そんな少し謎めいたスポットで悪戦苦闘したあとのしあわせ気分、また格別ですよ。
<プロフィル>
しみず・のぶよ 山口県出身。FMきらら、山口朝日放送などで活動し、現在は広島県でフリーアナウンサーとして活動中。
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