河原田医長は「バージャー病のカテーテル治療はこれまで医学の教科書に掲載されていないほど困難とされていた。しかし、実現の道を開くことができた。この治療法が多くの患者に使えるように改善を重ね、手術の技術を確立していきたい」と話している。
【用語解説】バージャー病
報告者のレオ・バージャー氏の名前にちなんで病名が付けられた。特定疾患治療研究事業対象(公費対称)の難病。手足の指に冷えやしびれを感じ、歩くたびに強い痛みが走り、歩行困難になるなどの症状がある。重症化すれば、安静時にも激しい痛みが生じ、皮膚のただれ(潰瘍)、体の組織の壊死が起こることがある。
治療は禁煙が基本。薬物治療では血液の循環を良くし、血栓の生成を防ぐため、血流改善剤や抗血小板製剤などを投与する。血流改善のため、バイパス手術が行われることもあるが、血管が細く、詰まる範囲が長いため、困難とされる。