1人の遺骨を複数の場所で供養する「分骨」に関しては、「バラバラになることへの反発」がある一方、「いろいろな人が供養するのが良いこと」といった感情の違いがトラブルになることもあるようだ。
世界で一番多く分骨がされている人は仏教の祖である釈迦とみられる。法隆寺の五重塔など各地にある仏塔は釈迦の骨(仏舎利)の上に建てられているというのが建前だ。
檀家と寺の関係希薄化の表れか
改葬の手続きを進める際、どうしても必要となるのが「改葬許可申請書」に引っ越し元の墓の管理者(宗教法人)の署名・捺印(なついん)をすることだ。ほんの一部ではあろうが、「金を払わなければ判を押さない」とする寺がある。
離檀料という言葉が広がったのはほんの4、5年ほど前。静岡県に寺を持つ曹洞宗の若手住職が「600万円だとか、メチャクチャで話にならない」と前置きしながら、こう解説する。