平成25年の夏、夫婦で盆の墓参りに行ったとき、住職に改葬の話を持ち出した。「すると、住職が突然、怒り出した。『遺骨を外へ出すなら離檀料を600万円払ってほしい』って言うんです」。「なんでそんな額になるのか」と聞いたら、「あなたたちが墓参りに来ないときでも、寺は毎日のように供養してきた。あなたの両親の月命日にもちゃんとお経をあげてきた」と答えたという。
男性は「600万円も払えるわけがない。改葬は延期することにした。でも、いずれは東京に遺骨を持ってこないと。将来、無縁墓になっちゃうのも嫌だし」と話す。
公的機関に相談?
「離檀料1250万円? そんな話が本当にあるとは」と話すのは、関西で納骨堂の販売責任者をしている男性だ。認知症の症状があり、施設に入っている老人(80)が同じ関西にある両親と妻の墓を納骨堂に移すことになった。
「家から近いし、50年たって墓を継ぐ人がいなければ合葬して寺が供養してくれるというところを気に入っていたようでした。しかし、後見人が寺に行ったら1250万円の支払いを求められた」