職人が1年で一番しゃべる日 伊藤里奈
局アナnet3千社以上が稼働する東京都内一の工場密集地、大田区。この工場群を産業観光資源に活用しようと年に1度、一般に開放するのが「おおたオープンファクトリー(OOF)」です。
大田観光協会、地域の工業会である工和会協同組合、首都大学東京、横浜国立大の産学連携で2012年に始まりました。年々協力工場も増え、昨年は54社が参加、3500人が集まりました。「機械で測れない精度を職人さんの感覚で作り上げていることに感動」「溶接体験が楽しかった」など好評で若い女性や子供も多く参加しています。
おすすめは「仲間回し」。切削、研磨、メッキ加工などの専門工場が密集しているため、複数の工場が協力して製品や納品パーツを仕上げる仕組みがあります。参加者はそれらの工場を回り、製品完成の過程だけでなく、人と技術の伝統的なつながりも体感できます。子供に大人気なのがS(職人)カード。カリスマ職人を取り上げたヒーローカードで、すべて揃えるとゴールドSカードがもらえます。
この時ばかりは町工場の職人の口も滑らかです。今年は11月26日(一部は12月3日)に開かれます。この日は黙々と機械に向かい、日本のものづくりを支える人たちが1年で一番しゃべる日でもあるのです。
<プロフィル>
いとう・りな 秋田朝日放送、福島テレビを経てフリー。現在リポーター、ナレーター、司会として活動。
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