--自身の研究はサポートされてきたか
大隅さん「とてもありがたく思っています。研究費がネックになったことがなかったのは最も幸運だったと思います」
--基礎研究に費用が出にくいことについて
大隅さん「ノーベル賞受賞者が多いから日本は素晴らしいんだというのは間違いで、(基礎研究がおろそかにされたままでは)科学研究が空洞化してしまうという危機感は持っています。現役でいられる間はかなりの時間をそういうことに割いてみたい。若い人が5年、10年先まで考えてしたいことをサポートできるようにしたいです」
--どんなことを求めたいか
大隅さん「文教予算は大したものではなく、広げようと思えば広げられます。また政府予算だけでなく社会全体で支えるものだし、それに応えるのが科学者なのかと思います。日本は個人研究になっていて共有する仕組みができない。海外には学生とも研究成果を共有できる施設があります」