--萬里子さんは大隅さんのどこにひかれたのか
萬里子さん「見かけ通り、穏やかでいつもにこにこしているので一緒にいて心が落ち着きます。いいかげんなので困ることもありますが、友人が『いいかげんなのは良い加減なんだよ』と言ってくれたので、そう思うようにしています」
--単身赴任だった時代の暮らしぶりは
大隅さん「飲み屋で食べるような食生活で、洗濯物もたまりにたまって掃除も全然しなかった。今思えば大変な生活だったのだなと思います」
萬里子さん「(単身赴任先へ)13年間よく行ってくれたなと思います。見に行ったら部屋はめちゃめちゃでしたけど、健康で過ごせたので良かったです。とてもいい研究環境で幸せそうにやっていました」
--今まで辛かったことはどんなことか
大隅さん「一番辛かったのは海外留学。大腸菌の研究をやっていた人間が受精卵のことを勉強して、おもしろいけど何をすればいいか分かりませんでした。酵母と出合ったのも不思議な縁で幸運でした。研究で遺伝子の作用が全然分からなかったが、辛い時期がずっと続いたわけではなく、研究が花開いた時期もあったので耐えられたのかなと」