全国から高校中退者や不登校の生徒を受け入れることで知られる北星学園余市高校(北海道余市町)の閉校を、運営する学校法人北星学園が検討していることが25日、分かった。生徒数の減少が理由だが、存続を求める声もあり、26日の理事会で存廃を判断する。
同校は1965年に開校。中退者らを受け入れる転・編入制度を88年に始めた。義家弘介文部科学副大臣は初年度の編入生で、卒業後に教師として母校に戻り「ヤンキー先生」として知られた。
同校によると、少子化に加え、中退や不登校の生徒を受け入れる高校の増加で生徒数が減少。学校法人側は今年の入学者数が90人以上となることを存続条件としたが、現在の1年生は61人にとどまっている。
学校側は存続を模索しており、安河内敏校長は「多様な背景を持つ生徒が、高校生活を送りたいとの希望をかなえられる場だ」と訴えている。