例えば、輸出依存度の高さ。韓国では輸出がGDPの約5割を占めるといわれ、為替動向に左右されやすい。事実、このところのウォン高で韓国の輸出産業は厳しい局面に追い込まれており、経済全体にも多大な影響を及ぼしている。
財閥系がGDPの7割占める「歪さ」
さらに10大財閥がGDPの7割以上を占めるという歪さも依然解消されていない。サムスン電子グループだけでGDP全体の約2割に達しており、サムスンの業績がそのまま韓国経済の浮沈につながるというのは一国の経済として健全とは言い難い。
韓国では、サムスンや現代自動車など財閥系に就職できた社員は“勝ち組”とされ、それ以外の企業で働く社員の間には大きな格差が生じる。サムスンの入社試験の志願者が毎回10万人近くに達するのもそのためだが、大多数は「内定」をもらうことができず、待遇面の劣る中小・零細企業などに就職することになる。