日本発!起業家の挑戦

ミドリムシでバイオ燃料、20年にも実用化 ユーグレナ社長に聞く (2/5ページ)

 --ミドリムシをユーグレナでは現在どれぐらい生産しているのですか

 「過去5年間は、毎年生産量をほぼ倍増させることに成功しています。昨年は乾燥した粉末のミドリムシをおよそ160トン生産しました。私たちの食品用ユーグレナの培養拠点は沖縄県の石垣島にあります。日差しの強い、豊かな自然環境があるからです」

 --2005年に世界で初めて大量培養を成功させました。それまで、ミドリムシはなぜ培養が難しいとされてきたのですか

 「私が大学生の頃は、大量培養はほぼ絶対に不可能と言われるほどでした。創業したときには、1カ月でおよそ耳かき1杯分しか培養できませんでした。ミドリムシは大変多くの栄養素を持ち消化されやすいと言いましたが、それが理由でミドリムシはさまざまな異なる種類のバクテリアやプランクトンの大好物なのです。生物による汚染を避けて微生物や異物が混入しない環境をつくろうとすると非常に難しかったわけです。従来のアプローチは工場のようなクリーンな環境をつくろうとするものでしたが、それでは大変な費用がかかりますので、産業規模で大量に培養するのが困難とされました。当社の革新的な技術によって、ミドリムシは育つけれど他の微生物が育たない、まさにミドリムシしか生きられない培養環境を作り出すことに成功しました」

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