トヨタ自動車と日産自動車が、超小型の電気自動車(EV)の普及に向け、東京都内や横浜市でカーシェアリングの実証実験に取り組んでいる。コンパクトな車両で狭い道でもすいすい走れ、短距離移動の“チョイ乗り”に最適な超小型EVのカーシェアの運用も含めたノウハウを蓄積し、本格的な普及に備える狙い。
日産は、超小型EV「日産ニューモビリティコンセプト」を使ったカーシェアサービスを17日から横浜市内限定で開始した。期間は約2年間。超小型EVは25台用意して、14のステーションで貸し渡しと返却が行えるようにした。基本料金は200円で、15分ごとに250円が課金される。1日の最大利用料金は3000円。利用には運転免許証とスマートフォン、クレジットカードが必要となる。
日産は2013年10月からの2年間、横浜市と同様の取り組みを実施した経緯がある。今回は、超小型EVWを使った観光ガイドツアーも実施する予定という。
トヨタは、駐車場大手のパーク24と、超小型三輪EV「i-ROAD(アイロード)」を使ったカーシェアの実証実験を15年4月から東京都内で展開。さらに、昨年9月からは企業など事業者向けに同車を貸し出す実証実験を都内で実施する。トヨタは15年7月からの1年間、一般の人を対象とした第1弾の実験を行った。今回は第2弾として個人に加えて事業者にも使ってもらい、実際にどのように使えるかを調べ、本格的な実用化につなげる。