春闘 トヨタ、ベア実施に「理解」 前年水準は難色 最終局面に (1/2ページ)

2017.3.9 06:26


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 大手自動車メーカーの2017年春闘交渉が大詰めを迎えている。各労働組合が求める月額3000円のベースアップ(ベア)に対して、経営側は「経済の好循環」実現など社会性の観点から実施に理解を示す一方、要求水準には難色を示す。15日の集中回答日に向け、ベアの妥結水準をめぐる労使の交渉が最終局面に入った。

 春闘相場の形成に強い影響力を持つトヨタ自動車は8日、愛知県豊田市の本社で3回目の労使協議会を開いた。これまでの2回の協議で、経営側は「既に賃金水準が高い」として、ベアに慎重姿勢を崩さなかったが、今回の協議では、初めて理解を示した。ただ、水準については「現在の経営環境、競争力を考えると(定期昇給に当たる)賃金制度維持分を上回る賃金引き上げ(ベア)は昨年の水準に遠く及ばない」とし、16年春闘の妥結額である月額1500円を大きく下回るとの見通しを示した。豊田章男社長は協議の中で、ベアの水準を念頭に「悩み抜き、決断する」と述べた。

日産自動車やホンダの経営側がベアに対して一定の理解を示しているが…

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