■電機連合との同調困難
経営再建中の東芝の労働組合が、今春闘では電機メーカーの各労組でつくる電機連合の「統一闘争」から離脱する見通しとなったことが24日、分かった。近く正式に決める。米原発で最大7000億円の損失を計上することが見込まれ、電機連合が3000円以上とするベースアップ(ベア)の要求と歩調を合わせるのは困難となった。
離脱すれば2年連続となる。東芝は2015年に発覚した不正会計問題で経営危機に陥り、16年春闘で統一闘争から初めて離脱し、ベア要求を見送っていた。
東芝は債務超過の回避を優先し、半導体の分社化や資産売却による財務改善を急ぐ。金融機関に支援を求める立場として、恒常的な人件費アップにつながるベア要求は厳しい。
電機連合は、定期昇給相当分を確保した上で3000円以上のベアを要求する方針を、今月26、27日の中央委員会で正式に決定する。
一時金は「年間5カ月分を中心」とし、最低でも4カ月分の確保を目指す。