【日本発!起業家の挑戦】なぜソフトバンクが自動運転? 社員が幹部説得、一年で会社設立へ (4/6ページ)

SBドライブの佐治友基社長
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地方自治体と連携

 --日本では、自動運転車がどのように普及すると予測しますか

 「最初は自動運転のバスが山間部などのコミュニティーで生活の足として導入されると思います。今はドライバーの労働時間などの制約があって不可能ですが、自動運転バスによって、地域によっては24時間運行のバスも出てくるかもしれません。SBドライブは、自動運転技術を活用した地域住民の移動の利便性向上を目的に、複数の地方自治体と連携協定を結んでいます」

 --なるほど。一般車両の交通が少ない地域で、バスは同じルートを何度も往復するため、技術的にシンプルなわけですね。自動運転バスは通常の公共交通では採算の合わないような小さな自治体やコミュニティーにとって経済的な価値が高い事業ですね

 「その通りです。そういった空白地域と呼ばれるところで、自動運転技術を活用することで町ににぎわいが出ればと思います」

 「次に出てくるのが、トラックです。これも最初は交通の少ない地域から。そして、次に自動運転トラックは高速道路での長距離輸送にも使われるようになるでしょう。それから都市部のバス、そして最後に都市部の自動運転タクシーへと向かっていきます。都市部では自動運転タクシーの需要が高いですが、技術的に解決しなければならない課題が多いです。車や歩行者で混雑した狭い道をどこでも走り回り、客を認識し、最短ルートで送り届けなければなりませんから、都市部のタクシーが最後のステップになるでしょう」