DeNA南場会長「WELQに愕然」 謝罪会見、4つの疑問 責任者の村田マリ氏は? (5/7ページ)

2016.12.10 16:12

まとめサイトの無断転用等の問題を受け会見したディー・エヌ・エーの(左から)小林賢治経営企画本部長、守安功社長、南場智子会長=7日午後、東京都渋谷区(桐山弘太撮影)
まとめサイトの無断転用等の問題を受け会見したディー・エヌ・エーの(左から)小林賢治経営企画本部長、守安功社長、南場智子会長=7日午後、東京都渋谷区(桐山弘太撮影)【拡大】

 インターネット文化の発展のプロセスにおいて、こうした大きな間違いを起こしてしまった若者に再度チャンスを与える。これは安易に行ったわけではなく、経営会議でもそこが大きな論点となり、そういう人物を入れて良いのかと侃々諤々の議論がございました。

 その意思決定よりも、採用した後に、当社としてしっかりと教育ができたのか。当社自身が結果として同じような過ちを犯してしまったということ、これはその後の私どもの認識の甘さだったと考えています」

疑問3:記事制作方法を変え、儲からなくなってもメディアを続ける意思はあるか?

 DeNAのキュレーションサイトでは、コスト削減のために編集部を置かず、記事執筆は外部パートナーに委託し、独自取材を行わず他サイトから情報を持ってくることによって、コストを極めて安価に抑えてきた。

 一般に、Webメディア事業のビジネスモデルは、広告収入から記事制作コストを引いたものが利益になる。広告収入以外にも大きな収入源があるのでもない限り、記事制作コストが高くなれば利益は大幅に減り、“おいしいビジネス”ではなくなってしまう。

 広告収入以外にも、DeNAのキュレーションメディアには大きな収入源があったのか。また、今後他サイトから情報を持ってくるのをやめて、オリジナルコンテンツをつくるように路線変更し、記事制作コストが跳ね上がって利益が減ったとしてもこの事業を続けるのか? 筆者の問いに対し、守安社長は以下のように答えた。

 「収入面に関して、一部MERYにおいてEコマースを行っていたので物販売上がありましたが、基本的には広告収入が大半です。そしてコンテンツ制作にコストをかけた場合ビジネスモデルとして成り立つのかという質問。まさにそこを我々が考え抜くことが必要だと思っているので、挑戦はしていきたいと思います。

 結果として、これがビジネスモデルとして成り立たないということになるかもしれません。しかし現時点では、これもキュレーションビジネスと呼ぶのかということから考えないといけませんが、こうしたバーティカルなメディアをどうすればユーザーのみなさまにも喜んでいただき、世間のみなさまにも納得いただいて、ビジネスとしても成立するものができるかというところは考えていきたいと思っています」

 DeNAにとって、メディア事業はもともと本業ではない。ビジネスとして成り立たなければ撤退する可能性があるということか? と問うと、守安社長はこう答えた。

南場氏「まったく認識していませんでした」

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