介護と仕事の両立を支援しようと、パソナは社員が遠方の実家で在宅勤務できる体制づくりを始めた。離れて暮らす親の介護準備のための帰省などを想定し、実家や実家近くの支店で仕事をする実証実験を行う。働き方の選択肢を増やすことで、介護に伴う社員の離職を防ぐ目的だ。
パソナは介護の相談窓口を設置したほか、一定の裁量を持つ社員の在宅勤務を認めてきたが、介護目的の帰省先で在宅勤務という活用例はほとんどない。そこで、遠方に住む親元で介護や準備をしながら在宅勤務ができるかどうか、実証実験を行うことにした。
自宅から実家までが200キロメートル以上で、実際に介護の可能性のある社員に希望者を募り、親が認知症や自宅リハビリ中という、営業部門の部長やゼネラルマネジャーの管理職の参加が決まった。それぞれ、福岡県や千葉県の実家に土日に帰省し、前後を在宅勤務とする。