国内新車販売台数の約3割を占める小型車で、新型車や改良車の発売ラッシュだ。冬のボーナス商戦をにらんだ対応で、それぞれ室内空間や燃費、操縦安定性など独自の特徴をアピールして販売の拡大を目指す。
ダイハツ工業は9日、新しい小型ワゴン車「トール」を発売した。トヨタ自動車と富士重工業のブランドでも販売。ブランド名は、トヨタが「タンク」と「ルーミー」、富士重が「ジャスティ」。それぞれデザインが一部異なる。ダイハツの三井正則社長は東京都内での発表会で「5人がゆったり乗れ、荷室も広い。運転が苦手な方でも楽に取り扱える」と訴えた。子育て層の需要を見込み、ダイハツは月1000台、トヨタは7500台、富士重は500台の販売をそれぞれ目指す。
日産自動車は小型車「ノート」に新しいハイブリッド技術を採用したモデルを追加して、2日に発売した。エンジンを使って発電した電気でモーターを駆動させる仕組みを採用し、エアコンのないモデルの燃費でガソリン1リットル当たり37.2キロの低燃費を実現した。西川広人共同最高経営責任者(CEO)は「電気自動車の技術を駆使した新たな提案だ」とアピールする。
マツダも主力小型車「デミオ」を一部改良して11月17日に発売する。ハンドルを切るとエンジンの出力を落とす独自技術の採用で、走行時の安定性を高めた。
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■最近の主な小型車の新型車、改良車
(車名/発売日/価格)
・ダイハツ
「トール」/11月9日/146万3400円~
・トヨタ
「ルーミー」「タンク」/11月9日 146万3400円~
・日産
「ノート」に新しいハイブリッド技術を採用したモデルを追加/11月2日/177万2280円~
・マツダ
「デミオ」/11月17日/135万円~