国内二輪車メーカーが事業再編を加速している。ホンダなど大手4社は世界でも存在感が大きいが、お膝元の国内市場が大幅に縮小。その結果、ホンダと、ライバルのヤマハ発動機は、排気量50cc以下の「原付き1種」で業務提携を検討する。二輪車事業の赤字が続くスズキの動向が次の焦点になっている。
泥沼の争いから一転
10月16日、栃木県茂木町のサーキット「ツインリンクもてぎ」。爽やかな秋晴れが広がり最高気温が25度と季節外れの「夏日」を記録する中、世界最高峰の二輪車レース「MotoGP」第15戦の決勝が開かれた。
詰めかけた5万2216人のファンが見つめる中、4周目にトップに立ったホンダのマルク・マルケス選手が独走。ライバルのヤマハ発のバレンティーノ・ロッシ選手が7周目に転倒し、24周のレースを制したマルケス選手が残り3戦を残して年間王者を決めた。マルケス選手は「ホンダは一生懸命頑張ってくれた。最高の年になった」と感謝の気持ちをコメントした。
ヤマハ発のロッシ選手らの脱落で2位に伊ドゥカティの選手がつけたが、3位にはスズキのマーベリック・ビニャーレス選手が入り、日本メーカーの底力を見せつけている。