コンビニに対し、統合前から課題となっているのがGMSだ。上田氏はGMSについて、コンビニと相乗効果が出る仕組みを構築するほか、地盤とする東海地方中心の「地域密着型」の店に生まれ変わらせるとするが、具体策は示せないままとなっている。まずは、傘下のGMS215店のうち36店を閉鎖した上で、食品中心の品ぞろえへの転換で集客を図り、収益を改善させる考えだ。
ただ、一部店舗の閉鎖や食品中心の店づくりは、他の流通大手でもGMSの改革として既に取り組まれており、目新しいものではない。改革が遅れれば、さらなる店舗閉鎖に追い込まれる可能性もある。
経営統合を機に、コンビニ事業のさらなる成長とGMS改革を限られた時間で迅速に進められるかが、競争が激しさを増す流通業界での同社の立ち位置を決めることになる。(永田岳彦)