電力自由化「安い」だけでは勝てない 関電うらやむ大ガスの“取りに行く営業” (2/4ページ)

電力販売をPRするのぼりが掲げられた大阪ガスの「ハグミュージアム」=大阪市西区、今年4月
電力販売をPRするのぼりが掲げられた大阪ガスの「ハグミュージアム」=大阪市西区、今年4月【拡大】

  • 電力自由化に向けて増設された大阪ガスのコールセンター=大阪市西区のドームシティガスビル、今年2月(宮沢宗士郎撮影)

 大阪ガスサービスショップは関西に約200店舗あり、営業マンは数千人にのぼる。家庭用燃料電池「エネファーム」やガス機器の販売など大ガスが手がけるサービスを各地域の顧客に提供している。

 サービスショップの歴史は50年以上前にさかのぼるという。当初、ガスの開栓や工事などの業務は大ガスの社員が担ってきたが、高度経済成長によるガス供給世帯増加に伴い、カバー仕切れなくなった。このため各地域の荒物店や金物店など日用品を取り扱う商店に業務委託し始めたところ、現在のサービスショップが誕生した。

 大ガス広報によれば「商店の経営者の中には地元名士も多くいた」という。元々地域に根付いていた商店がサービスショップに暖簾替えしたため、現在も地元密着ぶりが大きな強みとなっている。

 自ら出向く攻めの営業を展開

 大ガスが4月に始めた家庭向け電力販売でも強い営業力を発揮したのが、これらのサービスショップだ。

大ガスが電力販売の営業を本格的にスタートさせた今年の年明け以降…