NTTグループはJリーグなどとの連携により、情報通信技術でスポーツ観戦に付加価値を与えようとする「スマートスタジアム」の取り組みを本格化させる。主催者の増収などに貢献できれば、他のスポーツに広げたり、娯楽全般にも応用できる可能性が高まる。2020年の東京五輪・パラリンピックに向け、大きな需要を掘り起こすことを視野に入れている。
スマートスタジアムは、スタジアム内にWi-Fiなどを整備し、観客のスマートフォンやタブレット端末などに情報を送るしくみ。例えば、各選手の経歴などの情報を簡単に見られるようにしたり、劇的なゴールシーンなど、見たい場面を携帯端末でリプレイし、試合やチームに対する観客の理解を後押しする。
同社グループのNTT東日本、NTTドコモはJリーグの「大宮アルディージャ」のスポンサーで、まずは本拠地「NACK5スタジアム大宮」(さいたま市)で高性能のWi-Fiの整備を完了。今月から実用化している。
NTTの鵜浦博夫社長は20日の会見で「スポーツを成長産業にするお手伝いをさせていただく。コミュニティーや地域の観光とも連携していきたい」と、幅広く取り組む考えを示した。