成田国際空港会社の夏目誠社長は30日の定例会見で、英国の欧州連合(EU)離脱に伴い円高が進んでいることに関し「急速な円高で、外国人の旺盛な訪日マインドに水が差されることを心配している」と懸念を述べた。同日発表した5月の国際線旅客便発着回数は、アジア路線の増便などから前年同月比9%増の1万4100回と、開港以来の最高値を2カ月ぶりに更新。国際線外国人旅客数も6%増の約113万人と40カ月連続のプラスだった。ただ、今後の見通しについて「中国経済が減速し、世界経済の先行きも不透明で明るい材料があまりない」と指摘。「円高に伴う株安で日本経済の元気がなくなれば、航空需要にマイナスだ」と述べた。