2016.5.26 06:56
中部国際空港で主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)を訪れる各国首脳にアピールしている国産初の小型ジェット旅客機「MRJ(三菱リージョナルジェット)」がライバルの追撃を受けている。ブラジルの航空機メーカー、エンブラエルは23日、MRJと同型で燃費性能が高いエンジンを搭載した新型機の初飛行を当初の予定よりも早く成功させた。MRJはライバルとの受注競争の面から、これ以上の開発遅れが許されない状況に追い込まれている。
低下する優位性
エンブラエルは今年下期に予定していた97~106席クラスの最新小型ジェット「E190-E2」の初飛行を前倒しして成功させた。同機は三菱航空機(愛知県豊山町)が開発する81~88席のMRJの最大のライバルとされ、2018年の初納入を目指している。
エンブラエルは「E2」シリーズとして、19年に120~132席の「E195-E2」、20年に80~88席の「E175-E2」の納入も計画している。