ソフトバンクグループは22日、東京都内で定時株主総会を開いた。次期社長と目されていたニケシュ・アローラ副社長が同日付で退任することが決まり、冒頭、アローラ氏はあいさつした。2年間の副社長を振り返り、孫正義社長にエールを送った。
「孫社長には、すばらしいアイデア、人類に対して貢献する方法について学ばせていただいた」というアローラ氏は、「2年前、ソフトバンクの変革への種まきについて仕事を与えられた」とし、「300年続く会社」をめざし、主に世界のベンチャー企業への投資を担当した。
ベンチャー企業の若い経営者らと出会った孫社長を「若返った」と評した。その結果「今後5~10年社長を続ける情熱、エネルギーを取り戻した」として、スカウトされたときの話とは異なり、孫社長が長期政権へと転換したことが、退陣の理由となったようだ。
一方、孫社長自身も総会で「2018年にコンピューターが人類を追い抜く時代になる。あと1年での交代を考えていたが、まだ社長をやめられない」と述べ、アローラ氏への禅譲を取りやめたことを明らかにした。
米グーグルの幹部だったアローラ氏は、平成26年9月に孫社長がソフトバンクに巨額報酬で迎え入れた。