守れるか牧歌的風土
親会社になる鴻海もシャープの白物家電には関心を寄せている。郭会長は契約を保留していた3月にも、シャープの白物家電の生産拠点である八尾工場(大阪府八尾市)を視察。バンコクのシャープ現地法人の白物家電事業の会議に出席するなど白物家電を支援する姿勢をみせている。
ただ、郭会長の関心が最も高いのはシャープの液晶技術とされる。鴻海は合理主義とスピード経営で知られ、郭会長は徹底した成果主義者といわれている。
シャープの“牧歌的”ともいうべき風土が育んできた「創意」が維持されるのか。今後の商品開発にもかかわってくるだけに気になるところだ。