マレーシアの販売会社から「蚊の取れる空気清浄機があれば売れる」とアイデアが持ち込まれたのは平成21年。それ以後、商品開発スタッフが4年間にわたり現地への出張を重ねて蚊の習性などの研究。商品開発に着手できたのは2年前だった。
蚊が寄りつく黒色のボディーに、これまた蚊の好きな波長の紫外線を発信。さらに蚊の好む隙間(縦3・7センチ、横9センチ)を本体に10カ所につくっておびき寄せる。隙間に侵入した蚊は気流によって粘着シートに吸着する仕組みだ。そんな労作が発売されたのは昨年9月だった。
亜熱帯である現地の蚊の被害は深刻だ。2日で殺虫剤のスプレー缶が空になる地域もある。近年はジカ熱やデング熱など蚊が媒介する感染症が社会問題化しており、蚊取空静は、社会的な課題解決に向けたシャープらしい商品となった。
堅調な白物家電事業
実際、シャープの白物家電の評価は高い。水蒸気で調理するオーブンレンジ「ヘルシオ」や、臼で挽いたお茶を点てる「お茶プレッソ」など独創的なヒット商品を世に送り出してきた。