8日午前の東京株式市場で、前日に大幅減益の中間決算を発表したファーストリテイリング株が一時前日比10%安の水準まで下落し、日経平均株価を大きく押し下げている。一方、前日の取引終了後に鈴木敏文会長兼最高経営責任者(CEO)がグループ経営から退くことを表明したセブン&アイ・ホールディングス株は4日ぶりに反発。明暗を分けている。
ファストリ株は一時前日比3470円(11.4%)安の2万7020円まで下落し、連日の年初来安値となった。2万7025円の午前終値は東証1部銘柄で値下がり率トップとなった。
今8月期の連結最終利益予想を下方修正したことなどから、業績悪化を嫌気した売りが先行した。
一方、セブン&アイは、一時前日比170円(3.8%)高の4659円まで上げた。鈴木氏というカリスマ経営者の退任による業績悪化懸念よりも、コーポレートガバナンス(企業統治)の機能を好感した買いが先行した。午前終値は4671円だった。