シャープ、アップルとの取引を再建の柱に 液晶部門へ巨額投資 (1/2ページ)

2016.3.31 06:23

 シャープは台湾の鴻海精密工業の主導下で経営再建に取り組む。業績不振で切り離しを検討していた液晶部門へ巨額の資金を投じ、米アップルとの関係を強めて再建の柱に据える構え。太陽光パネル部門への投資は最小限に抑えるなど、親会社となる鴻海の意向に全面的に沿った成長戦略を構築、再出発を期す。

 両社の決定によると、鴻海は今年10月上旬までに計3888億円の出資を完了し、議決権ベースでシャープ株の66%超を握る。会社の経営方針を決める取締役は、総数の最大3分の2を鴻海が指名することになった。2017年7月以降、鴻海が保有できるシャープ株は72%超に上る。議決権を3分の2以上持つと、事業の売却や会社の解散も鴻海だけで可決できるようになる。

 投資計画では、液晶部門のうち、将来的にiPhone(アイフォーン)への採用が見込まれる次世代パネルの有機EL開発に2000億円を振り向けるのが最大の特徴だ。出資減額に伴って他の事業への投資を軒並み絞る中、ここだけ額を据え置いた。

 アイフォーンの組み立てで急成長を遂げた鴻海には、アップルとの取引を拡大する狙いがある。主力の亀山工場(三重県亀山市)で18年の量産を目指す。

鴻海がシャープの取引先との関係見直しに動くかも焦点に

産経デジタルサービス

産経アプリスタ

アプリやスマホの情報・レビューが満載。オススメアプリやiPhone・Androidの使いこなし術も楽しめます。

産経オンライン英会話

90%以上の受講生が継続。ISO認証取得で安心品質のマンツーマン英会話が毎日受講できて月5980円!《体験2回無料》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

ソナエ

自分らしく人生を仕上げる終活情報を提供。お墓のご相談には「産経ソナエ終活センター」が親身に対応します。