JR東海と東日本は19日、新幹線利用客などへの利便性向上策を発表した。東海は来年のダイヤ改正時から、東海道新幹線のグリーン車と指定席で検札を廃止し、乗客がくつろげるようにする。東日本は、グループのクレジットカード「ビューカード」の最上級会員が利用できる専用ラウンジを東京駅に来月21開設。それぞれに“おもてなし”を高め、利用増を図る。
新幹線での検札は、東日本が2002年に廃止したが、東海は防犯目的などから続けていた。東海が指定席に限って廃止に踏み切る理由は、予約客が自由席へ回った際に、浮いた指定席の販売機会を増やすためだ。
東海道新幹線はビジネス客が多く、念のため指定席を押さえていた乗客が、より早い列車の自由席に座るケースが多い。こうした乗客を車掌が検札で把握した場合、本来乗車するはずだった指定席の予約を携帯端末経由で取り消し、改めて他の乗客が購入できるようにしている。