第三者委員会がまとめた不適切会計問題の調査報告書を受け、東芝の田中久雄社長は21日午後5時から、東京都内で記者会見を開いた。約400人を収用する会議室は国内外のマスコミやアナリストで埋め尽くされ、約30台のテレビカメラが田中社長ら経営陣が入室する瞬間を待ち構えた。
■「責任は経営陣にある」
予定時間の午後5時丁度に田中社長と室町正志会長、前田恵造専務の3氏が現れると、大勢のカメラのフラッシュが照らされた。約5秒間頭を下げたあと、田中社長があいさつを始める。
20日午後5時半過ぎに第三者委員会から会計処理問題についての調査報告書を受け取り、平成20年度~22年度第3四半期の間に税引き前損益ベースで「1500億円を超える修正が必要との指摘を受けた」と明かした。
不適切会計問題の原因としては、「意識、知識の欠如、当期利益至上主義、目標必達の経営における適切な意識の欠如、プレッシャーなどが認定された」と説明。その上で「このような事態を生じさせたことを厳粛に受け止め、株主の皆様を含め、すべてのステークホルダーの皆様におきましては、心よりおわびを申し上げます」と陳謝した。