建設現場でロボット導入加速 人手不足・高齢化で生産効率化が急務 (2/4ページ)

2015.7.8 06:33

 HALの重量は軽いといっても3キロ。試験を通じて作業員が身につけることの負荷や、実際の効率性、安全性などについてチェックを行う。改良を加えたうえで、2016年5月からの本格運用を目指している。

 東京理科大発ベンチャーのイノフィス(東京都新宿区)が開発した腰部を補助する「マッスルスーツ」は、圧縮空気を使って作業を補助する軽量のロボットスーツ。すでに介護・福祉の現場などで約800台の出荷実績があるが、建設業界の間でも注目度は高く、ゼネコン(総合建設会社)をはじめ数十社が試験導入しているという。

 ただ、建設現場では高い場所に部材を上げ下ろしする作業が多く、腰だけではなく腕も補助の対象としてほしい、といったニーズが強いため「新たなタイプの開発が必要」(イノフィスの藤本隆・副社長)。早ければ今秋にも建設業向けの試作品を開発する方針だ。

 ドローンの活用も進む。高所作業車などを使わずに現場の全景写真を撮影する取り組みはすでに拡大。高い場所の保守・点検作業への導入も検討されている。コマツは、ドローンと無人重機を組み合わせた建設現場の“完全自動化”を目指す。

「工場でなるべくものを作って現場では省施工とする」

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