入居者の高齢化や空室の増加などで地域コミュニティーが崩壊しつつあるマンションや団地を再活性化しようと、多世代交流型の街づくりが進められている。都市再生機構(UR)は、団地に入居する高齢者が若い世代の子育てを手伝うなど、世代間で補完し合う環境を整えた。民間の再開発事業でも、高齢者が生きがいを感じられるような住環境モデルを売りにしており、「交流」が今後の街づくりのキーワードとなりそうだ。
1960~70年代に入居が相次いだニュータウン。中心世代の高齢化や入居者数の減少に歯止めがかからず、街としての機能が急速に低下している。
高島平団地を再生
分譲、賃貸を合わせた総戸数が1万を超えるマンモス団地「高島平団地」(東京都板橋区)もその一つで、65歳以上の高齢化率は40%を超えるといい、空室も目立つ。ここで始まったプロジェクトが、既存住宅を改修したサービス付き高齢者向け住宅だ。