ブーム去った温浴施設、生き残りへ試行錯誤 訪日客や海外進出に活路 (4/5ページ)

2015.5.23 07:00

極楽湯の大型スパ施設「RAKUSPA鶴見」の露天風呂=横浜市鶴見区

極楽湯の大型スパ施設「RAKUSPA鶴見」の露天風呂=横浜市鶴見区【拡大】

  • 極楽湯の大型スパ施設「RAKUSPA鶴見」のプラネタリウムつき岩盤浴=横浜市鶴見区

 五輪効果に期待

 一方、東京・浅草にある銭湯「蛇骨湯」。おなじみの富士山の壁画の下で、地元住民だけでなく、さまざまな肌の色をした訪日観光客も湯船につかり、外国語が飛び交う。

 銭湯は年々廃業が進んでおり、1975年には東京都内に2400軒超あったが、経営者の高齢化や後継者不足で2015年3月末には約650軒にまで減った。風呂付き住宅が当たり前になりつつある中、昨年7月には消費税増税を受け、都内の銭湯料金の上限が450円から460円に引き上げられた。

 料金値上げの影響について、東京都生活文化局は「利用客の目立った減少は見られない」と説明。そのうえで、「地域の情報交換、介護サービスや災害時の水の提供などの場」としての銭湯の重要性を語る。

 都は、重油からガスへの燃料転換や照明のLED化といったクリーン化をサポート。老朽化する建物の地震対策については、費用の3分の2まで、660万円を上限に補助する制度を設けている。20年東京五輪では訪日観光客の増加も見込まれる。都生活文化局は「銭湯が、日本の庶民の生活、文化を知るきっかけになる」と話す。

五輪効果を期待するのは、日本人だけではない

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