漫画好きが中心となって選ぶマンガ大賞2015も3月24日に発表されて、東村アキコさんの「かくかくしかじか」が受賞した。受賞作や候補作が続々と映像化される注目の賞で、6月13日には、一昨年に大賞となった吉田秋生さんの「海街diary」が、是枝裕和監督で実写映画化され、公開となる。現時点で「かくかくしかじか」に引き合いはないそうだが、東村さんは出身大学が同じアニメ監督の細田守氏に「アニメにしてください」とラブコール。かなうかは別にして、次への広がりを予感させた。
「かくかくしかじか」は、最終的に14のノミネート作品からマンガ大賞に選ばれたが、このうち実に13作品が電子書籍化されて、キンドル向けなどで販売されている。文化庁メディア芸術祭のマンガ部門で審査委員を務めた漫画家のすがやみつる氏は、同芸術祭への応募作を確認する際に、電子化されたものを読むことが多かったと選考を振り返った。利用していない人にはあまり実感はないが、電子書籍化の波は確実に広がっているようだ。