「もはやゲームの領域を越えて新たな日常と行動をデザインする環境、それが『イングレス』そのもの」というのが受賞理由。同作品は、文化庁が行っている第18回文化庁メディア芸術祭のエンターテインメント部門でも大賞となって、認知度を広げている。現実の世界に仮想の世界を重ねて見せる技術は、ゲームに限らず案内や広告といった分野にも展開できる。追随する作品やサービスが増えてくるなかで、新しいビジネスも生まれてきそうだ。
AMDアワードの年間コンテンツ賞には、大ヒットしたアニメ映画「STAND BY ME ドラえもん」も含まれていた。漫画を動かしたような2Dのアニメで知られる「ドラえもん」を、ディズニーの「アナと雪の女王」のように3DCGで制作した作品。漫画やアニメのファンが違和感を覚えないで見られるグラフィックを作り、高いストーリー性で引きつけて、世界での興行収入が100億円を突破するヒット作へと押し上げた。
TAFF2015でも「STAND BY ME ドラえもん」は、アニメ・オブ・ザ・イヤー劇場映画部門で優秀賞を獲得し、日本アカデミー賞では最優秀アニメーション作品賞に輝いた。ピクサーやディズニーなど海外作品を別にすると、日本では国産の3DCGアニメがなかなかヒットしなかった。成功事例が出たことで挑戦してくるところが増えそうだ。