ビール大手各社が、クラフトビールに相次いで本格参入する。サッポロビールは18日、クラフトビール専門子会社を設立し、5月26日にクラフト第1弾商品を発売すると発表した。キリンビールも18日、4月に東京・代官山に新設するクラフトビール醸造所併設の専門飲食店を報道陣に公開した。市場縮小が続く国内ビール類市場にあって、クラフトは数少ない成長市場。大手各社は品質の安定性を強みに販売拡大を狙っている。
サッポロは100%子会社が、商品企画などを担当。生産、販売はサッポロビールに委託する。ネットで缶、系列ビアホール「サッポロライオン」23店で樽生を販売する。350ミリリットル缶は288円と通常よりも約3割高い設定だ。
時松浩取締役執行役員は会見で「地ビール各社のクラフトは安心感が担保されていない。大手メーカーの確かな品質とおいしさの両方を持つ『ナショナルクラフト』として展開していく」と強調した。今秋には第2弾や販路の拡大も検討する。