三菱自動車が3日発表した2014年4~12月期連結決算は、本業のもうけを示す営業利益が前年同期比4.6%増の1007億円、最終利益が11.5%増の985億円で、いずれも過去最高になった。売上高は4.6%増の1兆5885億円。経済が悪化するロシアで苦戦したが、好調な北米販売などがカバー。円安も営業利益を押し上げた。
ロシア経済はウクライナ危機に伴う欧米の制裁などで不透明感が強まり、4~9月に買い控えが発生。通貨ルーブルの急落で手持ちの通貨を車などの資産に変える動きが活発化し、12月の販売は前年を上回ったが、4~12月ではマイナスになった。
ただ、北米でスポーツ用多目的車などが増加。欧州(ロシアを除く)もプラグインハイブリッド車(PHV)が好調で、世界販売台数は前年同期より3万台多い80万6000台になった。
相手先ブランドによる生産(OEM)で仏ルノーからの調達を検討していた北米向けセダンは、見送ることを明らかにした。
15年3月期は営業利益が前期比9.4%増の1350億円、最終利益は5.1%増の1100億円と、いずれも過去最高を見込んでいる。