経営再建中のシャープがフルハイビジョン(HD)の4倍の解像度を持つ「4K」を含めたテレビの減産に踏み切ることが23日、分かった。当初計画から2割程度減らす見込み。高価格帯の4Kテレビは収益性が高く、各社が新製品を相次いで投入し競争が激化。海外では中国や韓国メーカーの低価格攻勢で苦戦しており、テレビ事業の戦略修正を余儀なくされた。
シャープはテレビや液晶を中心に各事業が軒並み赤字となり、2015年3月期連結業績予想を下方修正して最終赤字に転落する見込み。赤字幅は200億円を超える可能性もある。5月には抜本的な再建策を盛り込んだ新中期経営計画を公表する予定だ。
シャープは13年から4Kテレビを販売しているが、独自技術で4K並みの画質を実現したHDテレビも売っており、価格の安さで人気だ。
高価格帯のテレビでは「4K並み」が5割以上を占め、4Kテレビへの移行の足を引っ張っている。