ナムコによる新業態施設の展開は、こうした課題にこたえるものとしての意味も持つ。カラオケルームならではの音響の良さを生かしながら、新しい層を呼び込める施設への改装に取り組む動きが増えてくれば、そこに「なぞともCafe」や「アニON STATION」のような施設を提案し、全国へと広げていける。
15年度3月期の第2四半期間決算で、バンダイナムコホールディングスは、アミューズメント施設運営事業について「国内でIP(キャラクター資産)の世界観を体感できる店舗展開や、業務用ゲーム機事業などグループ事業との密接な連動など、当社グループならではの展開をはかる」方針を示した。池袋のサンシャインシティで昨年7月から運営が始まった、集英社の漫画雑誌「少年ジャンプ」の世界を体感できる施設「J-WORLD TOKYO」で人気漫画とのコラボレーションを行い、英語と中国語(繁体字、簡体字)のサイトもオープンして、内外からの集客増に努めている。
新業態についても、「テーマパーク事業や新業態への挑戦など、新たな事業の柱の構築を目指す」方針。9月に発行されたグループ社員向けのニューズレターでは、バンダイナムコホールディングスの石川祝男社長も「積極的に取り組んでいく」と明言している。